全国政治協商会議委員、月探査機「嫦娥2号」、「嫦娥3号」の総指揮者・総設計者顧問の葉培建氏は1日にインタビューに応じた際に、月探査の他に、中国は火星探査の条件を備えていると表明した。新華網が伝えた。
葉氏は、「深宇宙探査では、月よりもさらに遠い場所に向かう必要がある。中国宇宙事業の関係者は嫦娥1号の完成後に、火星探査を構想していた。長年の発展を経て、中国の宇宙事業はすでに体系化している。特に月探査プロジェクト第2期の後、中国は地上基地を建設し、測量・制御・通信などの難題を解消した。中国はすでに火星探査の条件を備えており、1機の火星探査機を発射できる。火星を周回探査することも、火星に着地することも可能で、測量・制御・通信なども問題ない。しかしいつになるかは、国家の財力と政策決定にかかっている」と語った。
火星は太陽系の惑星で、地球とよく似た特徴を持つ。非常に薄い大気が存在し、四季がはっきりしており、科学者に「人類の居住に適した惑星に変えられる可能性がある」とされている。人類が現在までに把握している技術では、地球から探査機を発射した場合、火星に到達するまで10ヶ月の時間が必要になり、1度の探査に500−800日が費やされる。
人類は現在まで40数回の火星探査を実施しており、その半数以上が失敗に終わっている。すべての任務のうち計13回の着陸を実現し、そのうち7基の探査機が着陸後に電波を返した。中国初の火星探査機「蛍火1号」を搭載したロシアの探査機が2011年に故障し、中国初の火星探査計画がお流れになった。