9日に開かれた第12期全国人民代表大会第2回会議の記者会見において、中国環境保護部(省)副部長の呉暁青氏は、「北京市・天津市・河北省の大気汚染は昨年最も深刻になり、全国の大気品質が最も劣る10都市のうち同地域が7都市を占めた」と語った。新京報が伝えた。
◆74都市の平均基準達成日数は221日
呉氏は2013年の全国環境品質状況について、「中国環境保護部は関連部門と共同で審査を進め、関連データと報告をまとめており、今年6月に公開する見通しとなっている。現時点で、2013年に新たな大気品質基準を適用した、全国74都市の環境品質状況を把握している」と語った。
呉氏は、「中国の74都市は2013年に新たな大気品質基準を適用した。昨年通年のモニタリングによると、74都市のうち3都市が大気品質2級基準に達したが、その他の71都市には新たな大気品質基準の超過が見られた」と述べた。
呉氏は上述したデータを分析し、次のように特徴をまとめた。
74都市の平均基準達成日数はわずか221日にとどまり、基準達成率は60.5%となった。
汚染物の濃度を見ると、74都市のPM2.5の年間平均濃度は1立方メートルあたり72マイクログラムで、2級基準の2.1倍となった(中国の2級基準の年間平均濃度は、1立方メートルあたり35マイクログラム)。完全に基準を満たしたのは、ラサ市、海口市、舟山市のみだった。
◆一部の都市、重度汚染日が4割に
呉氏は、「地域別の汚染状況を分析すると、北京市・天津市・河北省の13の地級以上の都市で、大気品質の基準達成率は37.5%となり、74都市の平均を23ポイント下回った。長江デルタでモニタリングに参加した20数都市を見ると、大気品質の基準達成率は64.2%に達し、74都市の平均を3.7ポイント上回った。珠江デルタの9つの地級都市の基準達成率は76.3%に達した」と説明した。
呉氏は、「北京市・天津市・河北省、長江デルタ、珠江デルタは、大気汚染が深刻な地域だ。北京市・天津市・河北省の大気汚染が最も深刻で、13都市のうち11都市が大気汚染が最も深刻な20都市に入っており、そのうち7都市が10位以内となっている。一部の都市では、大気品質が重度以上の汚染となった日数が、通年の4割を占めた」と述べた。
大気汚染には季節要因がある。第1・4四半期は大気汚染が多発する季節で、74都市のPM2.5の濃度はそれぞれ1立方メートルあたり96マイクログラム・93マイクログラムに達し、第2・3四半期の2倍となった。特に冬の大気汚染発生率が最高となった。