中国が初めて輸出する世界最速のメーターゲージ(線路のレール間隔が1メートル)の高速鉄道車両が11月30日、南車株洲電力機車有限公司でラインオフした。同車両は来年末までにマレーシアのクアラルンプールとイポーを結ぶ約200キロの鉄道路線で導入される。中国の先端鉄道設備はまもなく、「21世紀海上シルクロード」を通じて海外進出を果たすこととなる。中国新聞網が伝えた。
マレーシアのために設計された同車両は、先の丸まった流線型のフォルムで、イスラム風のデザインが取り入れられている。運行時速は160キロと、メーターゲージ車両としては現時点で世界最速を誇る。
専門家は、「メーターゲージ車両の開発は、レール幅が狭いため、運行の安定性、ボギー台車の設計、車体の強度などに高いレベルが求められ、一般的な高速列車よりも難度が高い」と語る。
南車株洲電力機車有限公司の車両開発部部長・林文君氏によると、同車両は、車輪制動型のメーターゲージ用ボギー台車技術により、1キロ以内の制動距離(1分半で停車)を実現した。また、高強度アルミニウム合金の車体を採用している。起動加速度は0.7メートル毎秒、時速160キロまでの加速にかかる時間はわずか2分。設計で安全性・信頼性が保証されているだけでなく、車軸温度アラームシステム、横方向安定装置、車外状況モニタリングシステムなど、高速運行の安全を守る様々な装置が搭載されている。