軍事医学科学院微生物流行病研究所の周育森氏が率いる研究チームは、同院実験動物センターの曾林氏のチーム、基礎医学研究所の黎燕氏のチーム、上海・復旦大学の姜世勃氏のチーム、独Inflarx Gmbh社首席科学者の郭仁鋒氏のチームと協力し科学研究を進め、このほどH7N9型鳥インフルエンザのヒト感染の新たなメカニズムを発見した。人民日報が伝えた。
姜氏によると、近年H5N1型、H7N9型、SARSなどの感染によって引き起こされた重度・軽度の肺炎のうち、ほぼすべての死亡者に呼吸窮迫症候群が見られた。現時点では、これらの高病原性ウイルスによって引き起こされる重度の肺炎と呼吸窮迫症候群の発症メカニズムに対する系統的な認識が不足しており、特異的で効果的な免疫治療方法も見出されていない。
周氏のチームは研究により、補体媒介の免疫機能の損傷は、重度の肺炎の発症において非常に重要な「触媒」の力を発揮することを明らかにした。ターゲットを絞った補体の免疫治療により、ウイルス感染によって生じる重度の肺炎を効果的に治療し、患者の症状を和らげることが可能で、患者の命を救う新たな可能性が提供された。