米国物理学協会の学術誌はこのほど、上海大学高速製造工学センターの胡慶夕教授が率いるチームが、バイオ3Dプリンターの研究で画期的な成果を上げたと報じた。同チームが研究開発した3Dプリンターは、マクロ・ミクロ構造の複合成形、ミクロ・ナノ構造の表面の修飾を実現したほか、ドロップ成形、ブレンド積層、エレクトロスプレー、静電紡糸などの細胞直接複合・接種技術を実現した。科技日報が伝えた。
胡教授によると、バイオ3Dプリンターが使用する材料は金属やプラスチックではなく、ハイドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム、アルギン酸エステル、ゼラチン、コラーゲンといった生体材料だ。これらの材料は分解性、生体適合性という特徴を持ち、1度の手術のみで、患者の完全な修復を実現できる。
伝統的な方法によって作られた人工骨は、細胞を生着させるのが難しい。効果的な方法により一部の細胞を付着させても、これらの細胞の多くは最終的に底部に滑り落ち、体外培養の効果を低下させる。胡教授によると、バイオ3Dプリンター技術は、「電紡糸」や「エレクトロスプレー」といった複数の新技術を採用しており、需要に応じてマクロ・ミクロ・ナノスケールの均等な印刷が可能だ。研究チームはバイオ3Dプリンターによる、血管、皮膚、軟骨などの印刷の新技術を把握している。