北京という地質条件が複雑で人口が多く、高層ビルが林立する超大型都市で地下鉄を建設する場合、地下鉄請負業者が特に注意すべき問題は施工の安全管理だ。北京市軌道交通建設管理有限公司安全管理センターでは、革新的かつスマートな地下鉄施工安全管理システムが重要な力を発揮している。ホールには、数十のモニターが壁一面に設置され、人目を引く。これらのモニターは3つのエリアに分かれており、地下鉄施工現場の管理画面、市内で建設中の地下鉄のリスク予報・警報のほか、開通後も試験運行の段階にある路線の状況を把握できる。すべての線路の施工区間には、数百の逆三角形の観測点が示され、その予報・警報レベルに応じて、緑・黄・オレンジ・赤に色分け表示される。予報・警報が発令されると、現場は施工を停止する。リスクが解消され上級部門に報告されてから、施工を継続できるようになる。人民日報海外版が伝えた。
データによると、北京市軌道交通建設管理有限公司が管轄する15本の線路の旅客輸送量は2014年に延べ29億700万人に達した(1日あたり延べ796万4800人)。錯綜する複雑な地下鉄交通網において、各路線の運行の安全・ダイヤ・効率を保証するには、どうすればよいだろうか?北京市インフラ投資有限公司党委員会組織部長の王宏偉氏は、同センターに設置された10の巨大LEDモニターを指さし、「我々には北京市軌道交通指揮センターという、先進的でスマートな『脳』がある。同センターはデジタル化操作により、指揮統制および料金清算の2大機能を実現できる。これは世界最大規模の、路線数が最多の、スマート化水準が最高の地下鉄・都市鉄道網管理センターだ」と説明した。