中国はこのほど、二酸化炭素(CO2)排出量のピークを2030年とし、2030年以降は増加させないと公約した。16日付の英ネイチャー誌は、重大な政策の変化がなければ2030年の同目標の達成は非常に困難とした上で、目標実現のためのプランを示した。科技日報が伝えた。
中国は世界最大の二酸化炭素排出国で、2013年に排出量が世界の4分の1を占めたが、1人あたりの平均排出量は米国を大きく下回る。中国は技術改良と省エネ措置により、一部の都市の産業排出率を引き下げることに成功した。しかし経済の高度成長は、増加する排出量が減少分を上回ることを意味しており、注意が必要だ。ブレーキがかけられなければ、中国の二酸化炭素排出量は今後15年間で50%以上増加するだろう。
米ハーバード大学の劉竹氏、英イースト・アングリア大学の関大博氏が率いる研究チームは、「この流れを覆すのは困難だが、中国が低炭素発展の『最良の実践』を守れば、依然として実現は可能である」と判断した。
ネイチャーの同記事の執筆者は、目標実現に向け4つのステップを描き出した。まず国が地域排出目標を定め、取り組みを強化する。豊かな地域から排出削減に取り組めば、発展中の地区には大きな余地が残される。次に排出の報告・調査データを改善する。それから全国的な排出権取引市場の実施・管理・監督を行う。最後にグリーンな技術の採用を奨励し、特に発展中の地区での奨励に取り組む。