2015年07月13日-07月17日
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中国製スパコン「天河2号」、演算性能で再び世界一に

2015年07月14日

 独フランクフルトで13日、スパコンに関する国際会議「ISC 2015」が開幕し、スパコンの演算性能のランキングリスト「第45回TOP500リスト」が発表された。中国の国防科学技術大学が開発したスパコン「天河2号」は、同ランキングで再び1位に輝いた。天河2号は2013年6月に登場してから、5回連続でTOP500の首位になっている。央視網が伝えた。
 TOP500は世界で設置されているスパコンの性能の格付けを行う権威ある機関で、スパコンのLINPACKと呼ばれるプログラムの実行性能に基づき格付けを行い、ランキングを毎年2回発表している。その首位に輝いたスパコンは世界トップの水準を代表する。天河2号が5回連続で首位に輝いたことは、中国のスパコン開発技術が世界トップクラスであることを意味し、中国のスパコン発展の歴史において節目となる重大な意義を持つ。
 天河2号は国防科学技術大学が担当した、国家ハイテク研究発展計画(863計画)および「核高基(重要電子機器、ハイエンドチップ、基礎ソフト商品)」国家科技重大特別プロジェクトであり、世界初のヘテロジニアス(異種混合)構造、高速ネットワークシステム、新型並列プログラミング枠組みなどの核心的な成果を手にした。天河2号はこれにより、世界で演算性能が最も高いスパコンになった。
 天河2号の応用範囲の拡大に伴い、中国のスパコンは国家重要インフラとしての力強いサポート能力を示し、国家科学技術革新および経済・社会の発展の力強いエンジンになっている。情報によると、国防科学技術大学は、天河2号のシステムのアップグレードに取り組み始めた。国産チップを搭載した未来の天河2号アップグレード版の演算性能は、さらにワンランク上のものになるだろう。

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