2015年09月21日-09月25日
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北京大教授「IQテスト、真の知能を反映しない」

2015年09月25日

 高い知能は人から羨まれるが、清華大学の施一公副学長は清華大学2015年度入学の大学院生に対して、「どの学科であっても、IQは一番重要でない」と述べた。科技日報が伝えた。
 IQとは何か、一人の成長においてどれほど重要なのだろうか。北京大学心理学部の魏坤琳教授は文章の中で、IQテストはその人のIQを反映できないと指摘した。IQは知能指数の略称であり、一連の標準的な試験により各年齢層の知能発展水準を調べることができる。知力とは何だろうか?教育学者のデビッド・パーキンス氏が提唱する理論によると、人の知力は神経知力、経験知力、反省知力の3つに分かれる。現在のIQテストは主に神経知力と経験知力を調べるもので、求知心、自制心、創造力、コミュニケーション能力など多くの知力が含まれていない。
 魏教授は、真の知能=(神経知力+経験知力)×反省知力と考えている。つまり反省知力は3者のうち最も重要であり、その他の2種を調整することができる。
 魏教授は一つの例を挙げた。あるクラスに2人の生徒がいる。そのうち1人の方が才能があり、神経知力が優っている。彼らは同時に数学を学び始めた。知能の高い生徒は学び始めた頃は覚えがよく、知能が劣る生徒は覚えが悪い。しかし知能の高い生徒の反省知力が2人目の生徒より劣る場合、次にどのようなことが起きるだろうか?反省知力が劣り、長期的な目標を見出だせず、我慢強さが不足し、教員からもらった宿題だけで満足し、しかも簡単に良い成績を収めて褒められるならば、ウサギと亀のウサギのようなもの。反省知力が優れた生徒は、今は一時的に遅れているが人と比較する必要はなく、自己向上に努め解決策を見出せば、問題を回避できると知っている。そのため1学期、もしくは1~2年後に、後者が勝利することになる。

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