10月17日午前0時16分、四川省にある西昌衛星打ち上げセンターで、キャリアロケット「長征3号B」を利用して、通信衛星「亜太9号」の打ち上げが行われた。このたびの任務は、中国が初めて経験ある国際衛星キャリアに対し軌道上での通信衛星の引き渡しサービスを提供することにあり、また中国にとって7回目の軌道上での衛星引き渡しプロジェクトでもある。
亜太9号は香港の亜太通信衛星有限公司が購入した、中国初の商業通信衛星。「東方紅4号」の成熟した衛星プラットフォーム技術をしっかりと継承し、設計寿命は15年で、中国が研究開発した民間用商業衛星の中では中継器の数が最も多い衛星だ。軌道に入ると、同公司の軌道を運行中の別の衛星と共同で、アジア、欧州、アフリカ、オーストラリアなどの人が住む地域の約75%に、質の高いワンストップ式の衛星中継器サービスや、放送、衛星通信、電気通信港、データセンターなどの各サービスを提供することになる。
亜太9号と今回の打ち上げに利用された長征3号Bは、中国航天科技集団公司が研究開発を担当した。長征シリーズのキャリアロケットとしては214回目の打ち上げになる。