中国初の水深1万メートル級無人潜水艇「彩虹魚号」はこのほど、南中国海で水深4000メートル級の試験を完了した。これは中国が「水深1万メートルの深淵」の秘密を探るため、実質的な一歩を踏み出したことを意味する。人民日報が伝えた。
上海海洋大学深淵科学技術研究センター長の崔維成教授によると、彩虹魚号は中国の有人潜水艇「蛟竜号」の研究成果を踏まえ、水深1万1000メートルの深淵に向かい極限のチャレンジを継続する。今回水深4000メートル級試験に成功したのは、水深1万1000メートル級複合型無人潜水艇と海底着陸機だ。試験チームは9月26日から10月25日にかけて、南中国海の水深が浅い海域と深い海域で、無人潜水艇と着陸機の試験を11回実施した。最大潜水深度は前者が2100メートル、後者が4328メートル。
彩虹魚号は2016年7月より、海上シルクロードの初航海を開始する。8月から9月にかけては水深1万1000メートルのマリアナ海溝での試験を実施し、2017年には南極から北極に至る「極地深淵科学調査・探索の旅」を実施する。