国家重点特別プロジェクト「リニア交通システムコア技術」が、このほど中国科学技術部(省)の認可をうけて始動した。これは中国の時速600キロ高速リニアの研究開発の幕が開けたことを意味する。北京青年報が伝えた。
情報によると、中車青島四方汽車車両股フン有限公司(フンはにんべんに分)がプロジェクトを担当し、全長5キロ未満の高速リニア試験線を敷設し、時速が設計上600キロに達する高速リニア試験列車を開発する。海外の同類高速リニアと比べ、浮遊走行のエネルギー消費量を35%削減し、電磁石の温度上昇を40度下げ、単位当たりペイロードを6%以上軽減することで、影響力のある高速リニア輸送システム共同革新・集積化試験プラットフォームを建設する。中国科学技術部は、プロジェクトの実施によりリニア交通の運営速度を新たな段階に押し上げ、リニア交通の快適度を高め、運行のエネルギー消費量を削減することで、「ポスト高速鉄道時代」に向け先進技術の基礎を固めると表明した。
一般的な高速鉄道と比べ、リニア列車は抵抗力・騒音・コストが低く、安全性が高いと世界的に認められている。リニア技術で世界をリードしているのは、日本とドイツだ。日本は超電導リニアを採用し、試験中の最高時速は603キロ。ドイツは常伝導リニアを採用し、試験中の最高時速は505キロ。中国・上海のリニア線はドイツの技術を採用し、2003年上半期に運行を開始。運営中の時速は430キロとなっている。