中国国防科技工業局と中国国家航天局が発表した情報によると、中国初のハイスループット通信衛星「実践13号」が23日、軌道上で引き渡され、正式に使用開始された。新華社が伝えた。
資料によると、実践13号は中国が自主開発した次世代高軌道技術試験衛星で、2017年4月12日に西昌衛星発射センターから打ち上げられた。軌道上の試験期間中に、同衛星はプラットフォーム技術とペイロード技術の2大カテゴリーにおいて高効率熱制御技術やリチウムイオン電池技術、電気推進技術、高軌道レーザー通信システム、Kaバンドのブロードバンド通信ペイロードシステムなど、11の試験プロジェクトを無事終えている。
中国航天科技集団第五研究院通信衛星事業部責任者の李峰氏によると、実践13号は中国と世界の通信衛星における多くの「初」を記録したということだ。初めて中国通信衛星にKaバンドのブロードバンド技術を応用し、これは中国の衛星通信がハイスループット時代に入ったことを意味する。また、世界で初めて高軌道衛星と地上の双方向レーザー通信試験を行い、中国は世界で初めて同技術を把握した国になった。さらに中国は初めて高軌道・長耐用期間通信衛星に、地球センサやKaバンドのブロードバンド受信機などの国産化製品を使用し、関連製品の輸入に長期的に依存する現状を変えた。そして全耐用期間の軌道位置測位作業を実現するため、初めて中国の衛星に電気推進サブシステムを搭載し、中国の衛星プラットフォーム技術を全面的な電気推進時代に押し進めた。
李氏によると、実践13号は主に中国などのユーザーにサービスを提供し、過疎地のモバイル通信基地局との接続を実現できるほか、企業専用ネットワークや遠隔教育、医療、インターネット接続、デジタルニュース収集、航空機・船舶通信、緊急通信といったその他の分野においても広い応用が実現可能であるとしている。またユーザーにスピーディなネット接続環境を提供し、通信速度は下りが最大で150Mbps、上りが12Mbpsに達し、航空と水運、鉄道におけるインターネット利用者の接続の需要を満たすことができる。また実践13号にはスピーディーな配備と建設期間が短いというメリットもある。