2018年03月12日-03月16日
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郵便配達ドローンが貴陽の山岳地帯に登場

2018年03月16日

 貴州省の山岳地帯にある貴陽市衛城鎮の住民は、1月初めから、町のあちこちを飛び回るドローンをたびたび目にするようになった。ドローンの機体には、「中国郵政」と書かれたボックスが取り付けられている。しばらくして住民たちはこのドローンが周辺の山岳地帯にある村に郵便物を配送するために衛城鎮郵便局が導入したことを知ったという。郵便局は15日、この郵便配達ドローンは現在週2回飛行させており、今後様子をみてその運用を拡大する予定であることを明らかにした。北京青年報が伝えた。

〇郵便配達係がドローン操作を兼務
 郵便配達係の王華さんは、「ドローンを運転すると言っても、実際には、主な操作は自分がしている訳ではない。私は主に、郵便物をドローンに取り付け、バッテリーを検査する業務を担当している。飛行ルートは、ドローンを開発した企業が前もって設定している。私がドローン上のQRコードをスマホでスキャンして、スタートキーをタッチすれば、ドローンが離陸し、あらかじめ設定されたルートに沿って飛行する」と説明した。
 「これまでは、私がバイクで複数の村に郵便物を配達するのに丸一日かかっていた。今はドローンがわずか1時間ちょっとで全ルートの配達を済ませることができる」と王さんは続けた。

〇人工配達への全面的な切り替えは現時点では不可能
 衛城鎮郵便支局の陳忠祥局長は、「これまで郵便局の配達係が、毎週3回山に入り、配達を行っていたが、いまでは週2回に減った。そして、ドローンが毎週2回配達業務を担っている。今後様子を見ながら、ドローンでの配達頻度を増やす予定だ。だが、ドローンへの積載重量に制限があるため、ドローンが100%郵便配達係に取って代わることは、現時点では不可能だ。また、ドローンがどこか一ヵ所に配達に行くたびに、そこの職員がバッテリー交換をする必要があり、これは少し面倒な作業といえる。今後、これらの作業が全て自動化できれば、郵便配達ドローンへの完全な切り替えも夢ではない」とコメントした。

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