2003年のSARS流行時の「助けを待つ」の段階から、A型N1H1/H7N9鳥インフルエンザ流行時の「効果的な対応」、さらにはP4実験室の稼働による「積極的な予防」に至るまで、中国は世界最大の突発的伝染病の早期警戒・モニタリング・実験研究体制を構築している。中国科学技術部(省)重大特別プロジェクト弁公室は27日に北京で、国家衛生健康委員会科学教育司と共に、「エイズ・ウイルス肝炎などの重大伝染病予防治療」科学技術重大特別プロジェクト成果記者会見を開き、「中国のインフルエンザ予防科学技術革新力の進展」を紹介した。中国科技網が伝えた。
中国のインフルエンザモニタリングネットワークは2000年に、システム構築と改善を開始した。十数年の発展を経て、同モニタリングネットワークは全国31省(自治区、直轄市を含む)のすべての地級市及び新疆建設兵団を網羅した。これには554ヶ所のインフルエンザモニタリングポイントが設置されている病院、408ヶ所のインフルエンザモニタリングネットワーク実験室が含まれる。プロジェクトチームは伝染病国家科学技術重大特別プロジェクトなどの支持を受け、各種亜型インフルエンザウイルスのモニタリング・検査技術プラットフォーム、コンピュータ及び生物情報学技術を結びつけた予測・早期警戒技術プラットフォームを建設した。それにより中国が各種新型インフルエンザの発見と予防に対応する能力を大幅に高めた。
プロジェクト実施管理弁公室責任者、国家衛生健康委員会科学教育司監察専員の劉登峰氏によると、特別プロジェクトは72時間内に300種の既知・未知の病原を鑑定するスクリーニング技術体制を初歩的に構築している。ウイルスモニタリング・早期警戒、検査・測定、確認、患者の緊急治療などの一連の重要技術を確立している。感染への受動的な対応から脅威への能動的な対処への転換を実現し、社会の安定と安全の維持に力強い保障を提供している。世界保健機関は「H7N9鳥インフルエンザ人感染予防総合調査報告書」の中で、「中国のH7N9鳥インフルエンザに対するリスクアセスメント及び対応は、今後の類似するケースの緊急対処の見本とすることができる」と評価している。