四川省地震早期警戒重点実験室、成都高新減災研究所は成都高新区で7日、四川省と雲南省で地震予報に特化した中国初の地下クラウドマップネットワークを構築すると発表した。地表に約2000ヶ所の地下クラウドマップネットワーク観測ステーションを設置し、地下8000メートルから2万メートルの応力及びエネルギーの動的変化情報を収集する。さらに、観測センターにリアルタイムで転送し、動的地下応力・エネルギー観測ネットワークを生成する。科技日報が伝えた。
地下クラウドマップの構築を実現するため、国家「千人計画」専門家、成都高新減災研究所長の王暾氏が率いるチームはこのほど、新型センサーを開発した。応力・エネルギー情報を地下2万メートルから地表に伝える際、センサーの観測する物理量が必要とする伝送時間は秒クラスになる。王氏は、「これらのセンサーは地表に設置されるが、物理学的方法により地下8000メートルから2万メートルの応力とエネルギーを観測できる。このセンサーにより、地震予報科学研究は物理関係の明確なデータを収集できる。収集するのは、『地震の前兆』と言われる、鶏や犬が騒ぎカエルが道を渡るといった関係の不明瞭な物理量でもなく、地下の水位や水温などの物理関係が余りにも間接的な物理量でもない。地下の応力やエネルギーなどの地震の発生エリアや震度と直接関係する物理量によって、地震を直接予報する」と説明した。
科学研究計画に基づき、地震早期警戒四川省重点実験室、成都高新減災研究所は1−2年の時間をかけて、四川・雲南地下クラウドマップネットワークを構築する。さらに3年をかけ新たに構築された同ネットワークを使い、壊滅的地震のデータを10回ほど収集し、地震予報の内部技術試験などを行う。初の地下クラウドマップネットワーク観測ステーションとセンサーはすでに、ブン川県映秀地震観測ステーション(ブンはさんずいに文)に設置されている。