原発技術の重要部分であるハイエンドメンテナンス技術は、これまで長期的に海外に依存していた。中国核工業集団有限公司が7日発表した情報によると、中国核動力研究設計院と中国核動力運行研究所による中国初の原発自主ハイエンドメンテナンスプロジェクト、秦山原発320MWe原子炉電圧安定装置安全チューブ溶接メンテナンスプロジェクトの合格率が100%に達した。これは中国が海外原発大手のハイエンドメンテナンス市場に対する独占を打破し、中国原発メンテナンス技術の海外進出の基礎を固めたことを意味する。科技日報が伝えた。
ハイエンドメンテナンス技術は建屋内の設備に焦点を絞り、材料の退化を緩和し、設備機能低下リスクを解消するという設計・材料・溶接・機電・検査・測定などを集積した総合的な作業であり、高い科学研究と技術水準を必要とする。逆火防止溶接技術は原発ハイエンドメンテナンスの主流技術の一つであり、リスク箇所の溶接により新たな圧力の境界線を形成し、局部の構造を強化し応力の分布を改善し破損を防ぐ。また溶接熱の影響箇所の劣化部分を強化し、部品の機能を確保する。
秦山原発は中国大陸初の原発で、現在まで27年間、安定的に稼働している。長期的な稼働により、原発の重要で中心的な設備の一つである電圧安定装置の予防的メンテナンスが焦眉の急となっている。電圧安定装置安全チューブメンテナンスの最優先プランである逆火防止溶接技術は突破の目標になっている。
中国核動力運行研究所は2014年、秦山原発の耐用期間延長の需要を契機とし、関連技術の研究開発を開始した。2015年12月には「電圧安定装置安全チューブ自動逆火防止溶接メンテナンス技術」が、国家核安全局の審査に合格している。
中国核動力運行研究所の計画を受け、同技術は年初より秦山原発の現場で使用されている。3ヶ月の持続的な作業により、電圧安定装置安全チューブのメンテンナンスが順調に完了した。