2019年04月22日-04月30日
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広州市、世界初の「有袋類研究センター」を設立

2019年04月30日

 広州長隆野生動物世界がコアラを迎えてから13年がたち、オーストラリア本土を除く世界最大のコアラ海外飼育個体群拠点になった。世界初の有袋類飼育・研究に特化した世界初の「長隆有袋類研究センター」が29日、正式に設立された。中国新聞社が伝えた。

 広州長隆野生動物世界はオーストラリアの固有種であるコアラの導入を許可された中国大陸で初の動物園で、2006年に第1陣・6頭が専用機で到着した。半年後には世界で唯一の双子が生まれた。今やコアラの家族は60頭に膨れ上がり、六世代が共に暮らす世界最大のコアラ海外飼育拠点になっている。特に第1世代のコアラ「Uki」は今年3月に17歳の誕生日を迎えた。人間で言えば百歳以上の高齢だ。

 長隆集団の董貴信副総裁によると、Ukiは長隆で晩年を楽しみ、老いてもなお元気だが、これは飼育チームが蓄積した科学的なコアラ飼育技術によるものだ。今回設立された長隆有袋類研究センターは、長隆が蓄積したデータと繁殖・飼育経験に基づき、有袋類動物の繁殖・飼育及び海外での保護などの体系的で将来性のある研究を行う。絶滅危惧種の繁殖と保護、生物多様性の維持、生態保護のためにより大きな貢献を行う。

 コアラの平均寿命は10−12歳。Ukiには子が1頭、孫が2頭、ひ孫が1頭、玄孫が1頭、それから2018年10月29日に誕生し生後半年になったばかりでまだ袋から出てきていない五世代目の孫がいるため、6世代が共に暮らしていることになる。Ukiは最年長者だが、身体検査では各種指標が良好だ。

 Ukiたちの大家族と共に姿を現したのは、Ukiより2歳年下の「淘淘」の一家だ。同じく第1陣で広州に定住しているコアラの淘淘は、世界唯一のコアラの双子「歓歓」「楽楽」を出産し、同じく6世代で共に暮らしている。

 オーストラリアを象徴するカンガルーも有袋類で、広州長隆野生動物世界は現在までアカカンガルー、オオカンガルー、クロカンガルーを100頭以上繁殖・飼育している。

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