人工運転と自動運転の共存は50年前後続くことになりそうだ。第3回アジア人工知能(AI)技術会議が6、7両日、重慶市巴南区で開かれた。中国工程院院士であり中国人工知能学会理事長の李徳毅氏は会議の基調演説で、圧倒的多数の車にとって急に人の操縦席を取り払うことは不可能だと述べた。科技日報が伝えた。
自動運転が人の代わりになることはあるだろうか。李氏の会議での発言によると、現在はデータ・情報・知識・価値・スマートに基づく「自動運転、スマート家電、ウェアラブルデバイス、顔認証」などのAI技術が人々を「ロボットに能力を与え、ロボットと共に歩む」という「スマート時代」に向かわせている。AI技術は全面的に人類の生活・生産方法を再構築しようとしている。複数の画期的な技術を集めている自動運転の技術的な影響力を左右するのは、技術の先進性の程度だけでなく、既存のシステムの弱点を切り口として、硬直的需要が存在する応用シーンを見つけることだ。
「自動運転技術と商業応用市場が合致すれば成果が生まれ、孵化期のスリル満点の飛躍を実現し、さらに応用シーンの実用化によって技術更新と新たな革新を実現することができる」。李氏は、孵化期の応用シーン模索においては選択・適応・創造の3段階になると判断した。まずは弱点を選び、これを解消する。それから適応性の高いシーンの実用化を模索する。最後に技術の創造に取り組む。李氏は、自動運転の応用シーンのうち発展の将来性が最も高いのは、自動駐車、定点送迎、スピーディな公共交通、限定的な地域における自動運転レンタカーなどと判断した。
李氏は、「自動運転の実現については、自動運転地図、機械操縦ブレーン、センサー、オンライン制御シャーシなどの関連技術の発展が重要だ。機械操縦ブレーンは運転者のスマートな代理人で、人の操縦の認知と同じ構造を持っている。オンライン制御シャーシの量産化は自動運転の基礎であり、デジタル自動車の基礎となる。5Gを利用した超広帯域、超低遅延、超巨大な連結能力は、コネクテッドカーを実現するための当面の急務だ。圧倒的多数の車にとって急に人の操縦席を取り払うことは不可能であり、人工運転と自動運転の共存は50年前後続くことになりそうだ」と述べた。