雲南キンシコウ全域保護ネットワークが15日、雲南省シャングリラ市で構築された。同ネットワークは雲南省林業・草原局が複数の公益組織、科学研究・民間機関と共同で推進・構築した。世界の絶滅危惧種、雲南キンシコウを保護するための関連活動を展開する。新華社が伝えた。
「雲南キンシコウの群れとその生息地の保護は、地域間の種及び生態バランスの維持に対して、世界生物多様性保護の戦略的な意義を持つ」。大理大学東ヒマラヤ研究院の肖文院長によると、雲南キンシコウは中国固有の絶滅危惧種で、金沙江と瀾滄江の面積約2万平方キロメートルの細長い地帯にのみ分布している。個体群の数は約3000匹で、国家一級重点保護動物に指定されており、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに入っている絶滅危惧種で、世界で最も標高の高い場所に生息する霊長類であり、パンダと共に中国の「国宝」(特別天然記念物)と呼ばれている。
雲南省林業・草原局の王衛斌副局長によると、雲南省は白馬雪山、雲竜天池、蘭坪雲嶺、麗江老君山の4カ所の保護地を作り、雲南キンシコウ及び生息地を保護している。総面積は47万8000ヘクタールで、雲南キンシコウ個体群の集中的な分布エリアをほぼ網羅している。また保護地外の990.66ヘクタールの雲南キンシコウ生息地を保護範囲に収め、個体群の回復及び拡大の良好な条件を整えている。