このほど閉幕した世界人工知能(AI)大会2019において、「AI上海高地と一流革新生態の構築に関する行動プラン」(以下「同プラン」)が正式に発表された。上海市は7つの特別行動の実施に焦点を絞り、革新生態の堅固な基礎を築く。2021年にAI「一流革新生態」のシンボリックなブランドにする。科技日報が伝えた。
上海市経済・情報化委員会の呉金城主任によると、同プランは7つの行動を展開する。(1)「4+X」融合革新の媒介役を建設する。国家級試験区・先導区をよりどころに、浦東張江、臨港新片区、徐匯浜江、閔行馬橋の4つの産業クラスタを重点的に発展させる。各地に適した特色ある革新の媒介役を構築する。
(2)ハブ型革新プラットフォームを建設する。大学、科学研究院(研究所)、企業による10カ所の重点共同実験室の建設を推進する。「アルゴリズム、データ、シーン」一体型開発者コミュニティを形成する。1−2個の市級機能型プラットフォームを配置し、10軒の市級AI革新センターを建設する。新興チップ企業のアルゴリズムプラットフォーム建設プロジェクトへの参加を支援し、一流のAIチップ高地を建設する。
(3)15カ所のビッグデータ共同革新実験室を建設し、AI産業に多要素集約の訓練場を提供する。(4)産業の発展の需要に合致する人材を育成し、3年間で人材規模を倍の20万人に拡大し、一連の国際的な影響力を持つ人材を集める。(5)世界クラスのAIディープ応用シーンを構築する。例えば「上海市人工知能試行・応用シーン」重大特定プロジェクトに対しては、プロジェクト投資額の30%、最高2000万元(1元は約14.8円)まで支援する。(6)AI産業投資ファンドを設立・運営する。第1期は100億元とし、市場化・専門化運営により、1000億元規模のファンドを形成する。(7)AIガバナンス体制を構築し、若干の企業標準もしくは業界標準を形成する。AIガバナンス制度体系を率先して構築し、「人工知能と法治」青書を発表する。
さらに同プランは補助について、条件に合致する革新企業に15%の所得税優遇を適用するとした。条件に合致する革新製品には30%を上限とし補助を提供する。条件に合致する革新個人には最高50万元の奨励を与える。条件に合致する革新活動には最高200万元の支援を行う。