太原衛星発射センターは北京時間15日午前10時53分、「長征2号丁」キャリアロケットにより「人民1号」衛星を打ち上げた。衛星は予定の軌道に乗り、任務が無事成功した。これは「人民星雲」プロジェクトが全面的始動し、人民データ管理有限公司はこれで正式に衛星ビッグデータ分野に進出することを意味する。人民網が伝えた。
「人民星雲」プロジェクトは、人民データ管理有限公司が中科光啓空間信息技術有限公司と共同発起した、商業衛星クラスタプロジェクトだ。プロジェクトは衛星データの取得、スマート化分析・運用及び衛星データ・応用シーンの融合・連携、可視化表示などの業界の難題に焦点を絞る。ビッグデータ、人工知能(AI)、ブロックチェーンなどの技術を融合させ、総合的な宇宙・航空データ共有サービスプラットフォームを構築し、複製・普及可能で持続可能な応用モデルを形成することにより、中国の農業、林業、気候変動、環境保護、自然資源監督管理、緊急時管理、農村振興、スマートシティなどの関連分野に、リモートセンシングビッグデータサービスと可視化応用ソリューションを提供する。双方はぞれぞれの資源の優位性に立脚し、プロジェクトに向け応用シーンを構築し、市場ルートを切り開き、技術資源を提供する。ユーザーに全天候・24時間・全要素・フルスケールのビッグデータサービス体制を提供する。
「人民1号」衛星は推進剤により軌道と姿勢の調整を行うことが可能で、2台の光学ペイロードを搭載しており、メインペイロードは地上分解能が1メートルのマルチスペクトルカメラ。また地上分解能が30メートルの高スペクトルカメラを搭載。「人民1号」衛星はプロ級の画質、高機敏な機動性、豊富なイメージングモデル、高度集約の電子システムなどの技術的特長を持つ。アルゼンチンのSatellogic社が開発した同衛星は、中国航天科技集団有限公司所属の中国長城工業集団有限公司が打ち上げサービスを提供し、同じく中国航天科技集団有限公司所属の上海航天技術研究院が開発した長征2号丁ロケットが打ち上げを担当。同ロケットは長征4号ロケットの第1・2段を基礎に開発されたもので、主に近地球軌道衛星の打ち上げに使用される。