自動車メーカーの比亜迪(BYD)は29日、次世代EVバッテリー製品「刀片バッテリー」をオンライン発表した。同社によると、刀片バッテリーは独特な構造設計により、空間利用率を従来のバッテリーより50%高めている。非常に高い安全性及び長耐用期間、長航続距離という優位性を持つ。科技日報が伝えた。
中国科学院院士で、清華大学教授の欧陽明高氏は「バッテリーの安全性、体積エネルギー密度、コストの3つの面を見ると、刀片バッテリーは良好な優位性を持つと言える」と評価した。
BYDグループの王伝福会長兼社長は記者会見で、「刀片バッテリーの最大の特徴は安全性だ。当社は刀片バッテリーにより新エネ車の安全性を守ろうとしている。刀片バッテリーを搭載した新エネ車の航続距離は600キロにのぼり、今年6月に生産・販売する」と明かした。
BYD股フン有限公司(フンはにんべんに分)の何竜副社長によると、従来の新エネ車のバッテリーはまずバッテリーでバッテリーモジュールを作り、その上にバッテリーパックを作る。大量の構造部品があるため、バッテリーパック全体の空間利用率は約40%しかない。
「刀片バッテリー」はバッテリーを長く薄い形状にしている。バッテリーは同時に構造部品でもある。バッテリーを組み立てる際にバッテリーモジュールの工程を飛び越し、バッテリーパックを直接作ることができる。こうすることでバッテリーパックの空間利用率を従来より50%改善し60%以上にできる。空間利用率が上がるほど体積エネルギー密度が高くなる。