新型コロナウイルス感染流行が発生して以来、中国各地で感染拡大防止・抑制対策が講じられたほか、中医学と西洋医学を結合させた治療が採用され、中国国内では感染がほぼ封じ込められた。中央指導グループの専門家、北京中医病院の院長で、武漢江夏方艙医院(臨時医療施設)の院長を務めた劉清泉氏は人民網の取材に対して、「中医学と西洋医学を結合させた治療は、中国の案における『注目ポイント』。中医学は今回の新型コロナウイルス封じ込めにおいて重要な役割を果たした」との見方を示す。
中医学による治療をメインとした江夏方艙医院の院長を務めた劉氏は、常に新型コロナウイルスとの闘いの第一線に立ってきた。そして、「新型コロナウイルス感染者の80%が軽症型と普通型で、一部の感染者は無症状。中医学による治療の效果が際立っていた」と説明する。
現在、新型コロナウイルス感染は世界中に広がっていることについて、劉氏は、「歴代の温病学者は、感染症は全て口や鼻から侵入することで発生するため、口や鼻を守ることが、感染症の侵入を防ぐうえで重要なポイントだとしてきた。また、バランスの良い飲食や十分な睡眠を心掛けて、免疫力を上げなければならない。中医学では『正気が体内に充満していれば、 邪気が侵入することはできないと言われる。つまり治療のカギは『正気を養い、邪気を取り除くこと』。最後に、外から帰ってきたら、必ず手を洗ったり、消毒をしたりしなければならない』としている。
海外の華人や留学生の感染防止策について、劉氏は、「まず、穏やかな気持ちで過ごすこと。そして、自宅待機中は、太極拳をしたり、バランスの取れた食事をすることで正気を高めることができる。例えば、ショウガやナツメ、ユリに、カッコウ、ソウジュツを少し加えて煮た飲み物を飲んだりするとよい」とアドバイスする。
海外で感染拡大が一層深刻化しているため、ネットユーザーらが中国国内でも流行の第二波が起きることを心配していることについて、劉氏は、「心配するのは自然なこと。でも心配は無用だ。中国では、輸入症例や国内の防疫を含めた極めて厳密で整った防疫体系が既に形成されている。リスクがあったとしても、防疫対策さえ堅持していれば、世界における感染状況の好転と共に、きっと平穏で素晴らしい社会が戻ってくる」との見方を示した。