製薬会社・科興控股生物技術有限公司傘下の北京科興中維生物技術有限公司が研究開発した新型コロナウイルス不活化ワクチン克爾来福の第1期臨床研究が17日から、江蘇省徐州市睢寧県で正式に始動し、ボランティア第1陣はすでにワクチン接種を受けた。北京日報が伝えた。
無作為、二重盲検、偽薬対照(ウイルス成分を含まない対照ワクチン)などの第1期臨床研究を担当する機関は江蘇省疾病予防管理センター(江蘇省公共衛生研究院)で、研究の目的は、異なる量の新型コロナウイルス不活化ワクチンを健康なボランティアに接種させ、その安全性や耐性、初歩の免疫原性などを評価する。第一段階では、18歳から59歳までの健康なボランティア144人が集められた。
今回の臨床用のワクチンの用量は、抗原含量600SU/剤と1200SU/剤の2種類だ。科興中維は、臨床研究用のワクチンと偽薬の番号付けとブラインディングを統一して行った。十分に状況を理解するという原則の下に、科学的に計画を制定し、ワクチン接種に参加したボランティアの3分の2に研究ワクチンを、3分の1に偽薬が接種された。臨床研究を展開している医師にも、ボランティア本人にも、ワクチンを接種したのか、偽薬を接種したのかは知らされない。
科興中維が研究開発した新型コロナウイルス不活化ワクチンは、新型コロナウイルスCZ株でVero細胞を接種し、ウイルス培養、収穫、不活化、純化、アルミニウム吸着制成を経ており、その主要成分は、不活化新型コロナウイルスで、防腐剤や生物保護剤などは添加されていない。ワクチン接種後、新型コロナウイルスの抗体ができ、感染症を予防することができる。臨床用ワクチンは注射剤型で、規格は0.5ml/本。中国食品薬品検定研究院の検査により「新型コロナウイルス不活化ワクチン製造・検定規程(案)」の基準をクリアしていることが確認されている。