「皆さんこんにちは、私は新小微です。新華社が搜狗と共同で打ち出した世界初の3D版AI(人工知能)合成キャスターです。全く新しいニュースの体験をご提供します」。新華社が伝えた。
近未来的なニュース動画が人々に斬新な印象を与えた。世界初の3D版AI合成キャスターが、全国両会(全国人民代表大会・全国政治協商会議)の開幕を前に正式にお披露目された。これは世界初のAI合成キャスター、起立型AI合成キャスター、AI合成女性キャスター、ロシア語AI合成キャスターに続く、新華社スマート化編集部が搜狗と共同で開発した最新のスマート化製品だ。
「新小微」のモデルは新華社の趙琬微記者で、最新のAI技術の「クローン」によって誕生した。外観を見ると、「新小微」の髪と肌は本物そっくりだ。立体感、柔軟性、可塑性、交流能力、応用空間などの面で前世代のAI合成キャスター(2D版)と比べ大幅に進歩している。クローズアップすると、髪の毛や肌の毛穴まではっきり見える。
「『新小微』の研究開発は極めて複雑なプロセスを経た」。プロジェクト責任者によると、研究開発者は大量のデータ収集作業を行った。データ収集ヘルメットをかぶった趙記者に対して、数百台のカメラが360度の方向から体の各所をスキャンし、細部にわたるすべての情報を収集するとともに、さまざまな表情や動作を細かくキャプチャーし、記録した。
プロジェクト責任者は、「ちょうどレゴのように、『新小微』の各部及び表情のモジュール化処理を行い、それから組み立て直した。アルゴリズムのリアルタイム駆動及びレンダリングにより構築された3Dデジタル人物模型は、表情や口の動き、四肢の動き、言語表現がぴったりと合ったものになった」と説明した。
現在の圧倒的多数の「動く」3Dデジタル人物は、主に実際の人間が動かしている。それに対して、「新小微」はAI駆動を採用している。文書を入力すると、AIアルゴリズムがリアルタイムで「新小微」を動かすことができ、生成される音声や表情、口の動きはより人間に近い。
プロジェクト責任者は、「前世代のAI合成キャスターは座ったままか立った姿勢で、簡単な手のジェスチャーしかできなかった。『新小微』は歩いて体の向きを変え、さらにさまざまな複雑な動きやポーズをとることができ、フレシビリティーが大幅に向上した」と説明した。
このほか、「新小微」はマイクロモジュール化の特性により、さまざまなスタイリングが可能となっている。彼女の髪型や服装はニュースやシーンによって切り替えられる。こうした機能は前世代のAI合成キャスターにはなかったものだ。
報道業界初のAI駆動・3D技術で表示されるAI合成キャスターである「新小微」は、今年の全国両会の会期中に大量のニュース動画を発信することができる。
装置に関連文書を入力するだけで、「新小微」はニュースを伝えることができ、言葉の意味に合わせた表情を作り、ジェスチャーをする。
プロジェクト責任者は、「今後の更新と進化により、彼女が活躍する場が一層広がる。3Dバーチャルシーンの拡張に伴い、『新小微』はスタジオから飛び出し、各シーンに応じてニュースの多様な需要をよりよく満たすようになるだろう」と話した。
