中国が新型コロナウイルスのワクチン開発を加速させている。不活化ワクチンの製造を目指す中国企業2社は23日に北京で、「現在、ワクチンは臨床試験の第3段階に進み、年内には発売される見込みだ」と発表した。中国新聞社が伝えた。
新型コロナウイルス感染症が発生してから、中国は新型コロナウイルスの不活化ワクチン、DNA(デオキシリボ核酸)ワクチン、組み替えタンパクワクチン、アデノウイルスベクターワクチン、弱毒型インフルエンザウイルスベクターワクチンの5つのテクノロジー・ロードマップが同時進行で進められており、ワクチン開発の効率を高めている。
中国だけでなく、世界各国の企業も現在、新型コロナウイルスのワクチン開発に相次いで参入している。中国疾病予防管理センターの専門家は今月21日、「現在、世界では29種類のワクチンが臨床試験の段階に入り、138種類が臨床に先立つ研究の段階にある。世界保健機関(WHO)がまとめたデータによると、6種類が臨床試験の第3段階に入り、このうち3種類は中国で開発中のものだという」と述べた。
中国生物技術股フン有限公司(フンはにんべんに分)の張雲涛副社長は、「これまでに、当社の新型コロナウイルスの不活化ワクチン開発はアラブ首長国連邦(UAE)、ペルー、モロッコなどで相次ぎスタートした。当社は海外での第3段階の臨床研究の展開に大いに力を入れており、年内にワクチンを発売したいと考えており、その可能性は非常に大きいと言える」と述べた。
従来のワクチン開発に比べ、新型コロナウイルスワクチンの開発ペースは非常に速い。これについて張氏は、「これは不活化ワクチンが早期に優れた技術的蓄積によるところが大きく、それには体系的な研究や品質のコントロールなどが含まれる」と述べた。
張氏によると、同社の北京市と武漢市にある研究所所属の新型コロナウイルス生産工場が稼働すれば、年間生産量は合わせて2億2千万回分に達する見込みという。
中国は、中国の新型コロナウイルスワクチンが開発に成功すれば、国際公共財にすることを明確に約束している。