中国が自主開発した第3世代設計「華竜1号」を採用した、世界初の中核集団福清原子力発電所5号機が21日15時9分、初めて臨界状態に達した。これにより、同ユニットは核分裂連鎖反応を維持できる状態に入り、竣工・操業開始に向けた重要な一歩を踏み出した。新華社が伝えた。
原子炉における臨界状態とは、火力発電所ならば点火段階に入った状態と同じで、心臓にペースメーカーが装着されたようなものだ。臨界状態に達した後、核分裂の連鎖反応が、心臓の鼓動のように一定のペースで継続し、各分裂反応がバランスの取れた状態で保たれることになる。
国家核安全局の認可を経て、華東核・放射安全監督ステーションによる詳細調査をクリアし、福清原子力発電所5号機は臨界状態を維持し始めた。ホウ素濃度の希釈と制御用制御棒クラスタの引抜き操作によって、原子炉は初めて臨界状態に達した。
「華竜1号」は、中国が完全に独自の知的財産権を保有する第3世代の原子力発電技術を備えており、中国電子力発電界が世界に進出する上での「国の顔」となる。