最新のネイチャーインデックス誌AI(人工知能)増刊号によると、中国のAI関連論文は2015年に世界4位で、ドイツの約半数だったが、その後の3年間で徐々に追い上げ、昨年には340%増で世界2位に浮上した。シュプリンガー・ネイチャーが10日、プレスリリースで明らかにした。中国新聞網が伝えた。
コンピュータ能力の持続的な強化、データ集の持続的な拡大に伴い、アルゴリズムにも近年、かつてないほど複雑になっている。これによりAI関連の学術誌や会議で発表される論文が大量増加している。ネイチャーインデックス誌AI増刊号の出版は、ネイチャーインデックスは初めてAI関連の研究に焦点を絞ることでもある。
増刊号の分析は、ネイチャーインデックスが追跡する82冊の高品質自然科学雑誌に掲載されたAI関連文章の数に焦点を絞り、主にAIの化学、物理、生命科学、地球・環境科学などの幅広い研究分野における応用状況に注目した。
増刊号のデータによると、2015−19年の1−4位は米国、英国、ドイツ、中国となっている。だが中国のネイチャーインデックス論文数は増加を続けている。2015年は世界4位で、AI関連論文数はドイツの約半分だったが、その後3年間で徐々に追い上げ、昨年には340%増で世界2位に浮上した。同期の米国、英国、ドイツの産出は100%をやや上回る増加に留まった。
2015−19年のAI分野ネイチャーインデックス文章量トップ50機関では、西側が主導的な地位を占めた。1−3位は米国のハーバード大学、スタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学で、中国科学院は7位。
ところが、より大規模なDimensionsデータバンクにおいては、AIトップ機関の顔ぶれが大きく異なっている。同データバンクは全分野のAI関連文章の発表状況を追跡できる。中国の研究機関は数が最も多いAI関連論文及び会議論文で、トップ10を主導している。清華大学は1位、中国科学院大学は2位、上海交通大学は3位、北京航空航天大学は4位、浙江大学は5位、哈爾浜工業大学は6位、中国電子科技大学は8位。また中国の同データバンク全体におけるAI研究産出もその他のすべての国をリードしている。