湖北省武漢市の最も古い魚は「漢陽魚」ではなく「洪山魚」だ。中国地質大学(武漢)が28日に明らかにしたところによると、同大地球科学学院の大学4年生の劉一竜さんは今から約4億3700万年前の魚の化石を発見した。武漢地区の約4億3500万年前の記録を更新し、武漢の魚の歴史を約200万年遡らせた。湖北日報が伝えた。
感染症の影響を受け、劉さんは昨年5月、実家に足止めされた。自分が行きつけの洪山古姆山で施工が完了したばかりで、周囲に多くの砕石が積み重ねられていると聞き、「お宝」を見つける絶好のチャンスと思った。そこで武漢の知人と連絡を取り、動画の形により化石を探すことにした。劉さんはある岩に大きな黄褐色の斑点があり、多くの小さな穴があることに気づいた。これは魚の化石かもしれないと思い、直ちに専門的な知識を駆使して知人に化石の採取法を教えた。デジタル技術復元後の魚の頭の長さは約14センチ、幅は約16センチで、これまで見つかっていた武漢最古の魚「漢陽魚」とある程度似ているが、いくつかの違いもある。劉さんは詳細な比較と研究により、最終的にこの標本を新種と判断した。武漢市洪山区で見つかったため「洪山魚」と名付けた。中国地質大学の龔一鳴教授は「この発見は武漢地区の古代魚の多様性を豊かなものにした。これは4億年以上も前から、大きな川や大きな湖を擁する広い武漢が多くの古代魚の楽園であったことを意味する」と評価した。
劉さんは「洪山魚」を発見する前に新疆「布竜魚」、湖北「江夏魚」という2つの新種を発見していた。うち前者は新疆初の節頚目だけでなく、中国最初の比較的整ったaspinothoracidsで、さらに世界初の河川堆積物で発見されたaspinothoracidsでもある。関連成果は昨年、全国の自然科学分野の著名誌「科学通報」に掲載された。「江夏魚」は論証により、世界最古のエウガレアスピス目とされている。劉さんは筆頭著者として、所属チームと共に関連研究成果を国際的に権威ある学術誌「ジャーナル・オブ・システマティック・パレオントロジー」に掲載し、国内外の同業者から広く注目されている。
