国薬集団(シノファーム)中国生物新型コロナウイルス不活化ワクチンが中国国内でこのほど、3~17歳、18歳以上の第1/2相臨床試験を完了した。その結果によると、3歳以上に3回接種すると安全性と薬物耐性が良好なうえ、強い抗体反応を誘導できる。ワクチンの保護効果が強まり、特に18歳以上に対する保護効果が大きく向上した。科技日報が伝えた。
安全性から見ると、第1/2相臨床試験の結果によると、18歳以上の3回目の接種後の全体的な副反応発生率は2回目と比べ大きく変わらない。最も多い局所の副反応は痛みで、次に紅斑、腫れ、かゆみが続く。全身の副反応の発生率は低く、プラセボ組と比べ統計学的な差はない。最もよく見られる全身の副反応は、発熱、疲労、下痢が中心で、程度が比較的軽い。1級(軽度)反応が中心で、3級(高度)以上は見られなかった。3~17歳の3回目の接種後の副反応は主に発熱、接種部位の痛みだ。副反応の多くが1級で、深刻な副反応はなかった。全体的に見ると、3歳以上の3回目の接種後の安全性と薬剤耐性が良好だ。
保護効果を見ると、第1/2相臨床試験の免疫原性研究データによると、18-59歳の2回目の接種から28日後の新型コロナウイルス幾何平均抗体価(GMT)は209.3で、3回目の接種から28日後は308.4。60歳以上の2回目の接種から28日後のGMTは118.2で、3回目の接種から28日後は206.2。ここから、18歳以上の3回目の接種後の免疫データが2回目より明らかに優れていることが分かる。
低年齢層の研究データも同様で、3~17歳の3回目の接種から28日後の新型コロナウイルス中和抗体陽性率は100%で、かつ接種後の免疫データも2回目のデータより優れている。全体的に見ると、同ワクチンは3歳以上の3回目の接種後の安全性と薬剤耐性が良好で、2回目よりも3回目の接種後の方がGMTが大幅に上昇し、ワクチン保護効果が高まることが分かる。