腕にスマートウォッチ、鼻にスマートグラス、耳にワイヤレスイヤホン。ウェアラブルデバイス産業が近年急成長し、スマートウォッチやイヤホンなどのデバイスがますます人気になっている。人民日報海外版が伝えた。
かつて映画の中では、スマートウォッチやグラスなどのウェアラブルデバイスはSFの象徴で、観客を「未来の世界」にいざなっていた。しかしテクノロジーの進歩とIoT(モノのインターネット)技術の発展に伴い、生体データをモニタリングする腕時計、音楽を再生できる眼鏡などのウェアラブルデバイスが今やありふれた消費財になっている。かつての「SFの光」がすでに現実を照らすようになり、ウェアラブルデバイスがテクノロジーの新たなトレンドになっている。
数あるウェアラブルデバイスの中でも「長老級」の製品であるスマートウォッチは、普及の度合い、応用適合、機能の完全性などの面で比較的成熟しており、その運動・健康モニタリングの実用性が消費者の間で人気となっている。
十数本のスマートウォッチを持つテクノロジーのマニアである李炎さんによると、ウォーキング、ランニングのモニタリングのみの機能から水泳、サイクリング、ボートなどのスポーツに至り、数世代の世代交代を経て、スマートウォッチは運動モニタリング、注意喚起などの機能が比較的完全なものになっている。「ユーザーが運動内容と目標を設定するだけで、腕時計が自動的に運動時間、及びそれに対応する消費カロリーを計算してくれる。使用回数が多く、使用時間が長いほど、関連データがさらに正確になる」と李さん。
使用体験と機能の最適化・イノベーションの他に、スマートウェアラブルデバイスは製品の種類においても絶えず新たな領域を切り開いている。このほど運動センサーとチップを埋め込んだスマートシューズが正式に発売された。長距離ランニングにおいて、このシューズは距離とスピードをより正確にモニタリングすることができる。スマートウォッチまたはブレスレットと合わせて長期的に使用すると、ユーザーに歩行ピッチの分析、ランニングの姿勢及び運動の潜在能力などより専門的なデータ及び分析報告を提供でき、セルフ健康管理や選手のトレーニング、選抜などのシーンで大きな発展の可能性がある。
ある専門家によると、ウェアラブルデバイスの持続的な世代交代や新機能の提供という大きな流れを受け、中国のウェアラブルデバイス市場が急成長を維持しており、出荷台数が年々増加している。データによると、中国国内のウェアラブルデバイス出荷台数は2016年の3876万台から2020年の1億700万台に増加しており、複合年間成長率は30%近くにのぼっている。今年上半期、中国のウェアラブルデバイス出荷台数は前年同期比43.51%増の6343万台となった。