2021年12月20日-12月28日
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中国初の温室効果ガス観測ネットワークがほぼ完成

2021年12月20日

 中国気象局はこのほど、中国初の国家温室効果ガス観測ネットワークリストを発表した。これは40年近くの建設を経て、中国初の温室効果ガス観測ネットワークがほぼ完成したことを示している。温室効果ガス観測ネットワークの完成は中国の気候変動モニタリング・評価能力を高め、二酸化炭素(CO2)排出量ピークアウトとカーボンニュートラルに持続的にデータサポートを提供するものとなる。人民日報海外版が伝えた。

 今回発表された温室効果ガス観測ネットワークリストには、60カ所の全国主要気候の鍵となるエリアと、高精度観測を中心とする観測局が含まれ、国家大気バックグラウンドステーション、国家気候観象台、国家・省級応用気象観測ステーション(温室効果ガス)などからなっている。うち観測要素は、京都議定書が定めるCO2、メタン、亜酸化窒素、フッ素化炭化水素、ペルフルオロカーボン、六フッ化硫黄、三フッ化窒素の7種の温室効果ガスをカバーしている。

 中国は世界で比較的早く温室効果ガスバックグラウンド観測を展開した国の一つだ。中国初の地域大気バックグラウンドモニタリングステーションが1982年、北京市の上甸子で使用開始された。青海瓦里関国家大気バックグラウンドステーションが1994年、ユーラシア大陸奥地で唯一の世界大気バックグラウンドステーションとして、標高3816メートルの青蔵高原(チベット高原)にそれぞれ設立された。その観測データは世界的にも評価が高く、中国は温室効果ガス観測で世界の先頭集団に入った。中国気象局は今年に入り、国家級温室効果ガス及びカーボンニュートラルモニタリング評価センターを、また複数の省(自治区・直轄市)でサブセンターをそれぞれ設立し、中国カーボンニュートラル行動有効性評価システムを完成させている。グローバル、エリア別、都市別などの異なるスケールの自然の炭素フラックスと人為的な炭素フラックスを正確に区別できる。

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