2022年01月10日-01月14日
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河北省の水素検査実験室が稼働開始、「グリーンな冬季五輪」をサポート

2022年01月11日

 中国石油化工集団公司(中国石化)が6日に明らかにしたところによると、中国初のステーション内水素検査実験室である中国石化西湾子水素検査実験室が同日、河北省張家口市崇礼区で正式に稼働開始した。同実験室は燃料電池水素の13件の典型的な指標の検査が可能で、冬季五輪の水素エネルギーの品質・安全・信頼性を保証するための力強い技術的支えを提供し、「グリーンな冬季五輪」をサポートする。中国新聞網が伝えた。

 中国石化の説明によると、車用の水素燃料電池は水素の品質に対する要求が非常に高く、水素の品質は車の性能と寿命に直接関わる。2019年7月より施行された国家基準GB/T37244-2018「固体高分子形燃料電池車用燃料水素」は、水素の純度が99.97%を必要としている。また水素に含まれる一酸化炭素やホルムアルデヒドなど13種類の不純物の含有量に対して厳しい規定・制限を設けている。

 中国石化西湾子水素検査実験室は21年9月にプロジェクトが立ち上げられ、同年12月に検収を終えた。敷地面積は約40平方メートルで、ガスクロマトグラフやキャビティリングダウン分光計などの専門的な検査機器が5台備わり、ステーション内水素充填ガンのサンプル採取から典型的な指標の検査が終わるまでの全過程は2時間しかかからない。同実験室は現在すでに燃料水素に含まれる不純物の鑑別・検査能力を備えている。建設過程において、中国石化及びその傘下の石油化工科学研究院は、高純度水素の微量不純物の検査方法を開発し、国家標準の厳格な規定をカバーする13件の不純物分析方法を形成した。

 中国石化河北崇礼西湾子水素充填ステーションは、中国石化の4軒の冬季五輪水素充填ステーションの一つで、冬季五輪張家口ゾーンまで15キロメートルの距離で、ゾーンに入るための重要な交通ターミナルだ。同ステーションの1日当たりの水素供給能力は1000キログラム。充填機は2機で、同時に35メガパスカルと70メガパスカルの燃料電池車の水素充填の需要を満たせる。冬季五輪の期間中、同ステーションは35メガパスカル水素燃料路線バス、70メガパスカル水素燃料中型バスなどの冬季五輪用車両にサービスを提供する。同時に物流トラック、水素燃料清掃車など複数種類の水素燃料車にサービスを提供できる。

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