生態修復技術、グリーンでエコロジーな冬季五輪公園を構築

2022年02月15日

　北京と張家口の両地域で冬季五輪の激戦が繰り広げられている。競技場で冬季五輪の熱を感じると同時に、競技場外の北京冬季五輪張家口ゾーン中核エリアの太子城道路の通り沿いの景観は、道路を行き来する出場選手、スタッフ、観客が、さながら自然の中にいるような感覚になる冬季五輪公園である。氷雪と自然の美の共存を実現できたのは、北京冬季五輪張家口ゾーン生態環境建設プロジェクトで使用された生態修復の一連の技術によるものだ。科技日報が伝えた。

　冬季五輪は世界レベルのスポーツ大会であり、大きな「五輪の贈り物」を残す。

　張家口ゾーンの生態環境建設プロジェクトでは、中国兵器工業集団北方設計院の設計チームが終始、「グリーン＋テクノロジー＋カルチャー」の理念を守った。全体計画によると、沿線の5つの村の立ち退き後の総面積は約59ヘクタールで、五輪後には文化観光タウンが建設される。短期と長期を結びつけた差別化プランにより、道路沿いの村の土地を利用し、計画に基づき永久景観緑地を建設する。村の内部の立ち退き後、現状の植物を留めた上で農地として再生利用され、周辺の農地の景観に合わせる。再生利用される作物の種類を選ぶ際には村民委員会、村人代表、現地の農業専門家の意見を広く募り、もともとの住民たちに冬季五輪の建設に参加してもらった。

　選ばれた商品作物は建設コストを最大限に抑え、村人に収益をもたらす。作物が収穫された後に一部の幹枝を残すことで、防風と土壌固定で砂塵を防ぐとともに、彩りと温もりのある大地の景観をスピーディに形成できた。

　さらに新型の分解可能な繊維材料を使い、損傷した斜面の生態修復を行い、適切なケア措置により目標植物と目標群生を保護することで、徐々に自然の群生に移行させる。最終的に自己更新、循環、遷移が可能な、安定的で高効率な生物の群生を作り上げ、冬季五輪のグリーンでエコロジーな基礎のスピーディな修復・再建を実現した。