2022年07月01日-07月08日
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「引江補漢」プロジェクトが着工、「南水北調」と三峡プロジェクトを結ぶ

2022年07月08日

「南水北調」(南方地域の水を北方地域に送り慢性的な水不足を解消するプロジェクト)の後続重要プロジェクト「引江補漢」(長江の水を漢江に送ること)プロジェクトが7月7日、着工した。完成後、南水北調プロジェクトと三峡プロジェクトを結び、長江本流を南水北調中央ルートプロジェクトと接続させる。中央ルートは水源がより豊富になり、北部に送る水の量は当初予定の複数年平均95億立方メートルから115億1000万立方メートルに拡大する。また漢江の中・下流に水を補給することで、漢江流域の水資源調節能力の向上、漢江中・下流の水の生態環境の改善に対して重要な役割を果たす。人民日報が伝えた。

三峡ダムに影響は?

 水利部(省)水利水力発電設計総院の李原園副院長は、「三峡ダムに入る水の量は複数年平均で4000億立方メートルを超えているが、引江補漢プロジェクトによる調節量は年間39億立方メートルと、その1%にも満たない。三峡ダムはプロジェクトの長期運営を支える十分かつ安定的な水量がある」と分析した。

安全なルートは?

 作業員は前方で、通常掘削、複合一定方向掘削、地磁気地電流法などの技術を利用し、8000平方キロメートル超のプロジェクトエリアに対して全面的な「健康診断」を行った。全ルートの1万分の1スケールの地質測量面積が2255平方キロメートルにのぼっている。すべてのルートの1万分の1スケールの平面・断面図作成を完了し、最終的に3000ページ余りの地質報告書を完成させた。後方では、計画、利水・治水工事、施工、環境などのスペシャリストが規模の論証、プロジェクト展開の研究、深埋設大直径トンネル施工案の研究、環境アセスメントなどの活動を展開している。

 長江設計集団の宋志忠サブチーフエンジニアは、「皆で一致団結し、短時間内に最適のルートを見つけ出し、トンネル災害を起こしやすいカルストエリアと断裂帯を一生懸命回避した」と述べた。

プロジェクトの取水規模をどのくらい設定すればよいか?

 長江設計集団利水・治水計画院水供給・灌漑部の王磊部長とチームは、三峡ダム上流の30数基の大型ダムと10数件の流域を跨ぐ水資源調節プロジェクトの総合調節・計算を行った。三峡〜丹江口ダム〜北方水供給先の水資源最適化配置モデルを構築し、2300旬超の水文データのシミュレーション分析を行った。

 王氏は、「長江流域の水資源許容力、長江本流・支流の調節的役割を考慮する上、流域内の都市クラスターの発展の需要を満たす必要がある。同時に三峡ダムエリア、下流地域、その他の水資源調節プロジェクトの影響を考慮しなければならない。数多くの条件が重なる中で最適解を求めると言える」と述べた。

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