中国IT大手の華為技術(ファーウェイ)はこのほど、ウガンダの通信事業者MTNやHIMAセメントなどの協力パートナーとともに、同国初の5Gデジタルセメント工場プロジェクトを首都カンパラで発表した。これはウガンダで初めて5G技術が製造業で商用化された事例となる。新華社が伝えた。
同プロジェクトは、セメント工場に5Gネットワークを構築し、5G技術の「広帯域、低遅延、同時多数接続」という特性を利用。生産エリアのデータをリアルタイムで伝送し、エッジコンピューティングや資産監視などの機能や応用を使うことで、工場の生産性を大幅に向上させる。
MTNとファーウェイは発表会で、5Gの大きな優位性を実演した。5Gの通信速度は最大で4Gの100倍となり、データ伝送の遅延も4Gの平均60ミリ秒から5ミリ秒に減少。協力企業は5G技術の応用がもたらす2つの新しいシーンを示した。1つ目は、拡張現実(AR)技術を使うことで、従業員向けの職業健康安全や環境トレーニングに役立つ。これは実際の危険な環境におけるトレーニングよりも安全性が高い。2つ目は、5Gによる動画モニタリング応用が、ほぼリアルタイムのライブ配信効果を実現し、工場の運営トラブルや事故リスクをリアルタイムで検知できる。
ファーウェイ・ウガンダ有限公司の高飛総経理は「引き続き各社と協力し、5Gなどの情報通信技術を使ってウガンダ各業界のデジタルトランスフォーメーションを新たな段階に引き上げていきたい」と述べた。