2023年04月10日-04月14日
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月でも家が建てられる!? 「中国のスーパーレンガ職人」を開発へ

2023年04月13日

「中国人は将来、月面基地を建設するだろう。これは前人未到の偉業であるとともに、他の国が成し遂げていないことでもある」。中国の華中科技大学で8日、国内の専門家や学者、計100人が参加し、第1回地球外建造学術シンポジウムが開かれた。長江日報が伝えた。

■家を建てる材料は?

 どんな高い建物も基礎から建てられる。月で家を建てる場合も「レンガを一つずつ積み重ねる」必要がある。月の一つ目の「レンガ」はどのようにして作られるのだろうか。

 シンポジウムの発起人で、国家デジタル建造技術イノベーションセンター首席科学者の丁烈雲院士(アカデミー会員)は、「『中国のスーパーレンガ職人』が月で材料を現地調達し、月の土壌を焼結させることで『月の土壌レンガ』という人工物を作る。もし現地でこれらのレンガを作ることができれば、一つの技術ロードマップができ、月面玄武基地の建造も現実になるだろう」と述べた。

「月の土壌レンガの焼結に関する問題をいかに解決するか」。丁氏は「現在すでに月の土壌をシミュレートした3種の焼結試験が完了している。具体的には真空焼結、不活性ガス焼結、空気焼結で、不活性ガス焼結の強度が最も高く100メガパスカル以上に達している。真空環境における月の土壌レンガに最も適した焼結温度は1000~1100℃で、加圧すれば焼結時間がより短縮される」と説明した。

 これらのシミュレートされた月の土壌レンガは月面で使用できるのだろうか。丁氏は実験中、難題に直面したことについて、「月面の最低温度は氷点下196℃、最高温度は120℃だが、月面環境の一つのサイクル(14日間の「月の昼」と14日間の「月の夜」)に耐えられるのか。実験では、高低温サイクルによりシミュレートされた月の土壌レンガの強度が、下がらないどころか、逆に上がった。常識的には強度が下がるはずだが、現在も強度が上がる原因を探している」と語った。

■誰が建てる?

 丁氏は「月面での建造はさまざまな過酷な環境に直面しており、スマートで高性能なロボットによって組み立てを行う必要がある。このロボットが『中国のスーパーレンガ職人』になる」と述べた。

 丁氏によると「中国のスーパーレンガ職人」の雛形である3Dプリンティングロボットの設計が進んでいる。同ロボットは高さ数メートルの建築物をプリントし、組み立てることができる。設計は改善中で、今後はプロトタイプ機の研究開発を経て、完全に「中国のスーパーレンガ職人」になるという。

「2028年頃に月探査機の嫦娥8号に中国のスーパーレンガ職人を搭載し、技術の実証実験を実施したい」。国家デジタル建造技術イノベーションセンターの周誠教授は「重さは50キロ以下に抑えなければならない。デスクトッププリンターのようだが、使用するのは月の土壌であり、作るのは月の土壌レンガだ。これにより月面での材料調達が可能で、人の手を必要としない」と説明した。

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