中国の動画配信サイト、ビリビリ(bilibili)の配信者である呉伍六さん(24)は、上海でビジュアルデザイナーの仕事をしている。彼は最近、AIツールを使って他界した祖母のAIアバターを作成し、「AIおばあちゃん」とビデオ通話を行う様子を動画にして投稿した。
AIおばあちゃんは動画の中で、生前と同じように湖北省の方言を話し、白髪で歯も抜け、小言を言っている。呉さんが「おばあちゃんは生きていた時、僕のお父さんと電話でどんなことを喋っていたの?」と尋ねると、「酒を控えて節約し、博打はするなと説教していたよ」と答えた。
また、呉さんが「年越しには何を買ったの?」と質問すると、AIおばあちゃんは「油を2本買ったよ。自家製だから香りがとてもいいんだよ」と湖北方言で答えた。
さらに、職場での昇進や昇給、ダイエット計画など、呉さんが自身の近況について話すと、AIおばあちゃんはまるで対面で話しているかのように、首を傾げたり、瞬きしたりしていた。
動画では、AIおばあちゃんを作成する全プロセスについて紹介しているほか、関連アプリのリンクも紹介している。ただ、音声の復元に関しては、故人の生前の音声素材が必要だという。
動画の最後で呉さんは、作成した動機について、「祖母ときちんとお別れできなかった後悔をAI技術で埋めたかった」と述べた。
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