中国の青島国家深海・遠洋グリーン養殖試験エリアで16日、養殖設備「深藍1号」のケージ内で育てられたタイセイヨウサケが豊漁となり、漁業船によって引き揚げられた。これらのタイセイヨウサケは船で血抜きや冷却などの簡易処理が行われた後、輸送船で陸に運ばれる。科技日報が伝えた。
漁獲現場責任者の彭勇氏は「これらのサケは引き揚げられてから12時間以内に青島西海岸新区の埠頭に運ばれ、36時間以内にはコールドチェーンにより中国各地の消費者に届けられる。これまでサケは輸入に依存し、十数日間かけて運ばれていたが、その問題点が解消される」と説明した。
同エリアは青島市から約120カイリ離れた黄海の冷水塊エリアに位置し、総面積は553.6平方キロ。中国唯一の国家級深海・遠洋グリーン養殖試験エリアでもある。山東海洋集団山東深遠海緑色養殖有限公司の呉済紅最高執行責任者(COO)は「深海・遠洋養殖が長年蓄積した環境パラメータや稚魚生産の法則性、経験に基づき、AI(人工知能)アルゴリズムに基づくデータ処理システムを利用し、魚類成長カーブフィッティングを行うことで、全面的かつ動的なモニタリング・伝送と、プロセス全体のスマート養殖分析を行っている。これにより、コストがさらに低く、期間が最も短く、肥育が最も優れた科学的な養殖方法が提供された」と説明した。