2023年04月24日-04月28日
トップ  > 科学技術ニュース>  2023年04月24日-04月28日 >  強風でも作業可能! 中国の国産第3世代地面効果翼機が登場

強風でも作業可能! 中国の国産第3世代地面効果翼機が登場

2023年04月28日

 中国船舶科学研究センターの実験基地でこのほど、中国製地面効果翼機が再び重要な進展を遂げた。同センターが新型材料を使って開発した第3世代高耐波性地面効果翼機が、30回以上の海上試験で、国際的水準を上回る複数の技術性能を示した。今後は海洋の開発・利用を加速させるための重要な海上高速輸送・作業プラットフォームを提供する。科技日報が伝えた。

 同センター地面効果翼機チーフエンジニアの石亜軍研究員によると、地面効果翼機は「エクラノプラン」とも呼ばれ、海上航行と水面すれすれの飛行機能を持つ新型水上交通手段だ。地面効果を利用することで抵抗を減らし、浮力を得る。航行速度は一般的な船の数倍から十数倍で、世界で最も高速な船となる。水面での機動や停泊が可能で、独自の性能的優位性があり、各種海上緊急任務を迅速に実行できる。

 第3世代高耐波性地面効果翼機は全炭素繊維構造を採用。定員12人、最大離陸重量4.5トン、最高時速240キロ、有効航続時間6時間となっている。波浪レベル4(波の高さが1.25~2.5メートル)や風速毎秒17.2~20.8メートルの環境でも安全に作業できる。

 同機では水上の目標を発見してから、水面すれすれの超低空飛行を長時間維持し、正確な捜索や確認が可能で、目標近くに着水し、救助対象まで高速で航行できる。着水に適さない状況であれば、低空飛行で目標に向かい、ボートなどの救命道具や緊急物資を投下し、遭難者を速やかに支援できる。また、短時間で島や海岸に向かい、捜索や物資の投下も可能となる。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます
 

バックナンバー