中国山東省青島市で27日、中車青島四方機車車両が独自開発した新型都市間・市内スマート列車車両「CINOVA2.0」が公開された。中国の都市間・市内列車車両で初めてスマート運転アシストやデジタルツインなどの技術を採用し、30項目以上のスマート化装備を搭載することにより、走行やサービス、運用保守などのスマート化を実現した。科技日報が伝えた。
同車両は都市間・市内鉄道に特化したもので、中国初の都市間・市内列車車両「CINOVA1.0」のスマートアップグレード版として、低炭素の設計理念をさらに示している。先頭車両は流線型のデザインを採用し全体の空気抵抗が5%減少。炭素繊維などの軽量化材料を利用し、全体の重量も10%軽減した。制御融合技術の採用により車内設備の小型化・集約化が実現し、乗客スペースが広がり、定員が6%増加。また、抵抗低減、軽量化、容量増加、効率向上などの技術により、列車の燃費性能がさらに向上した。乗客1人を100km運ぶ際のエネルギー消費量は0.75キロワット時(kWh)未満で、燃費が15%以上低下したほか、1kmの走行につき約1.2kWhの節電に相当する。
同車両では今回初めて「非接触式」スマートトイレを導入し、ドアの開閉や手洗い、紙取り、水洗、便座シート交換などの自動センサーを採用。車内の手すりは抗菌性ナノ材料を使用し、細菌を効果的に遮断できる。空調システムは空気清浄機能を持ち、PM2.5や細菌などの有害物質を処理し、車内の空気の質を向上させる。