中国科学院物理研究所は7日、月探査機「嫦娥5号」が持ち帰った月の土壌サンプルの体系的な物質科学研究により、中国の研究者が異なる起源を持つ複数の月のガラス物質を発見したと明らかにした。「嫦娥5号」が持ち帰った土壌サンプルから天然ガラス繊維が発見されたのは今回が初めて。関連研究成果は中国の英文学術誌「National Science Review」のオンライン版に掲載された。科技日報が伝えた。
月のガラスは月の秘密を探る重要な材料で、古い月の物質を留めているだけでなく、それが形成された環境についての情報も記録している。同研究所の白海洋研究員は「嫦娥5号の月の土壌サンプルは、月の起源や変化の解明や、月面や宇宙環境の理解、月資源の活用促進などに絶好の機会を与えるもので、地球外ガラス物質の研究にも貴重なサンプルを提供した」と述べた。
研究チームが今回発見した天然ガラス繊維は長さと直径の比が非常に大きく、衝突時に粘性のある液体が熱成形したことで形成された。長さと直径の比が小さいガラス玉と比べ、この液体は粘度が高く、衝突の温度と速度がより低いことを示しており、月面で比較的穏やかな小規模衝突があったことを示唆している。
同研究所の沈来権副研究員は「これらの天然のガラス繊維は、月の土壌に高いガラス形成能力があり、そのガラスに優れた加工・成形特性があることを証明している。将来月面で土壌を現地調達し、ガラスや建材を作ることの実現可能性を肯定するもので、未来の月面基地建設に重要な支えを提供することになる」と語った。