中国の上海世博展覧館で10日、2023年中国ブランドデーイベントが開かれ、中国中車の最新グリーン(環境配慮型)低炭素技術を使った水素エネルギー通勤型鉄道車両が公開された。
同車両は最高時速160キロで、600キロ以上の超長航続距離を実現。流線形の先頭車両は優れた空気力学的性能を持つ。躍動する水色の曲線は、激しく波立つ大海原をイメージし、水素エネルギーの力強い動力と自然の調和を示している。水玉模様は宇宙に輝く満天の星のようで、希望と未来を表している。ボディーカラーは水素のイメージに合わせ、車両に知恵とテクノロジーのイメージを与えている。
デジタル化とスマート化の特徴を兼ね備えた同車両は、最高レベルの自動運転技術を採用しており、車両の自動スリープ解除、自動停・発車、自動回送などのスマート走行を実現する。また、車両間通信システムを採用し、列車の制御フローを最適化し、列車の運行効率と安全性・信頼性を大幅に高めている。列車に設置された複数のスマート検査システムと数千個のスマートセンサーにより、いつでもセルフチェックが可能で、水素貯蔵システムと水素燃料電池システムの自動監視、診断、防護ができ、走行における水素システムの安全性と信頼性を保障している。列車は5G大容量列車地上通信技術を採用し、列車地上情報伝達マルチネットワークの融合を実現。ビッグデータ解析技術により列車の運行状態を評価し、走行の安全を確保する。
水素エネルギーはクリーンかつゼロカーボンの再生可能エネルギーで、エネルギー密度が高く、取得方法が多様で、生成・使用中に汚染が生じないなどの特徴があり、二酸化炭素排出量ピークアウトとカーボンニュートラルの目標達成に向けた新型エネルギーの重要な選択肢となっている。