2023年05月15日-05月19日
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朝食の販売や宅配ができる自動運転車

2023年05月16日

 中国北京経済技術開発区の自動販売車が、北京市朝陽区の地下鉄駅に進出した。地下鉄7号線双井駅には、新石器公司の自動運転車を体験しようと多くの乗客が集まっていた。携帯電話で画面の2次元バーコードをスキャンすると、朝食セットが購入できる。科技日報が伝えた。

 かわいらしい外観の自動運転車の屋根にはレーザーレーダーが搭載され、前後には複数のカメラがあり、車体にはセンサーが散りばめられている。道路走行中は信号機と歩行者を自動的に認識する。人を乗せる自動運転車と比べると低速だが、走りは安定している。業者は商品を補充したい時に自動運転車を探すことができるが、自動運転車も業者の場所まで自動で移動できる。出店先はスタッフによって指定されるほか、自動運転車が人流に基づきリアルタイムで地図を更新し、過去の販売統計データに基づき、適切な出店先を正確に判断し、移動することもできる。

 新石器公司市場副総裁の劉明敏氏は「双井駅の自動運転車は非常に優れており、1台で1日200人分の朝食が販売できる。当社の自動運転車は現在、西二旗、双井、朝陽門、永安里の4駅で、朝食、昼食、アフタヌーンティー、夕食を提供している」と述べた。

 このような自動運転車は、北京経済技術開発区ではより一般的な存在となっている。そこには、食品販売の自動運転車よりも忙しい自動宅配車がある。「こんにちは。スマート宅配車が到着しました。配達するものを預けに来てください」。宅配便を送る人は検証コードを入力し、車のケースを開け、その中に宅配荷物を入れてドアを閉じる。

 京東物流は現在、中国30都市で600台余りの自動宅配車を運営している。北京経済技術開発区では、団地の入口に数台の自動宅配車が停まっているのをよく目にする。宅配便を運ぶだけでなく、七鮮などの大型スーパーとも業務提携し、スーパーの利用客に野菜を届けるビジネスも活況を呈している。

 同開発区を中心とする北京市ハイレベル自動運転モデルエリアでは、自動車テストを行う企業19社に600を超える自動運転車ナンバーが発給されている。車種は小型セダンやバス、シャトルバス、販売車、宅配車、多機能車などが揃っている。モデルエリアの自動運転距離は累計1500万キロを超え、世界をリードしている。

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