中国の自動車輸出、日本を抜き世界トップへ

2023年05月16日

　中国汽車工業協会（CAAM）は11日、自動車生産・販売に関するデータを発表した。2023年4月の国内自動車生産台数は前年同月比76.8％増の213万3000台、販売台数は82.7％増の215万9000台だった。新エネルギー自動車は生産台数が64万台、販売台数が63万6000台で、いずれも前年同月の2.1倍となった。自動車メーカーによる輸出台数は前年同期の2.7倍となる37万6000台だった。

　今年に入り、中国の自動車輸出の力強い動きが業界で注目を集めている。

　CAAMがまとめた税関総署のデータを見ると、2023年第1四半期（1～3月）の自動車輸出は前年同期比58.1％増の107万台だった。日本自動車工業会によると、同期の日本の自動車輸出は5.6％増の95万4000台だった。

　これらのデータから、今年第1四半期の中国の自動車輸出が日本を抜き、世界トップになる見込みがある。第2四半期（4～6月）も、中国の完成車輸出は急成長の傾向が続いている。

　CAAMのデータでは、4月の中国自動車メーカーによる輸出台数は37万6000台で、前月比3.3％増、前年同月の2.7倍となった。完成車輸出上位10社のうち、トップは上海汽車で1.6倍増の8万2000台に達し、輸出台数全体の21.7％を占めた。前年同月との比較では、比亜迪（BYD）の伸び率が最も高く16.5倍になり、台数は1万5000台に達した。

　CAAMの許海東サブチーフエンジニアは「1～4月は輸出ペースが前年を上回った。その核心的理由は中国の自動車製品の競争力が大幅に向上し、製品の質のコントロール、サプライチェーンの管理、メンテナンス・修理サービスシステムがいずれも優れた能力を備えるようになったことにある」と述べた。

画像は人民網日本語版（CCTV提供）より