2023年05月22日-05月26日
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世界初の水素電気ハイブリッド人工知能輸送ロボットを公開

2023年05月22日

 中国・天津港を運営する天津港集団は20日、第7回世界知能大会(World Intelligence Congress)で、独自開発した世界初の水素電気ハイブリッド人工知能輸送ロボット(ART)を披露した。これは2021年にラインオフした電動人工知能輸送ロボットに続き、天津港が港湾自動運転分野で打ち出す新製品となる。中国新聞網が伝えた。

 ロボットは全長15メートル、幅2.9メートルで、荷台の高さは1.5メートル。重量23トン、最大積載量65トンで、最高時速35キロとなっている。186キロワット時(kWh)のバッテリーとともに容量140リットルの水素タンクを5つ搭載。レーザーレーダーやカメラ、ナビゲーションなどの複数のセンサーを統合し、5Gや北斗衛星測位技術を活用し、マーカーがなくても自動運転ができる。

 設計はモジュール化、3次元化、軽量化の理念を貫き、従来の電動人工知能輸送ロボットの優位性を引き継ぐとともに、水素燃料エンジンにより航続距離をさらに延ばした。最長13時間の連続運転が可能となり、従来のロボットと比較して25%以上も向上した。

 ロボットはラインオフ後、直ちに使用開始する。現在稼働中の中国最大規模のスマート輸送ロボットチームと「シームレス」につながり、天津港の「スマートゼロカーボン」埠頭の生産・運営に貢献する。

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