2023年05月22日-05月26日
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中国、2023年チョモランマ総合科学調査を開始

2023年05月23日

 中国の第2回青蔵高原(チベット高原)総合科学調査研究チームは22日、2023年チョモランマ超高標高地域総合科学調査研究がチベット自治区チョモランマ地区で進められていると明らかにした。調査には5つの科学調査分隊と13の科学調査グループのメンバー計170人が参加。水や生態、人類活動に焦点を当て、青蔵高原の地球システムの変化を解明し、同高原における生態系保全体制を最適化する。新華社が伝えた。

 青蔵高原は世界の屋根、アジアの給水塔とされ、中国の重要な生態安全保障となっている。また、地球と生命の進化、地球圏の相互作用、人と地球の関係を研究する「自然の実験室」でもある。チョモランマ科学調査は第2回青蔵高原科学調査の重要な内容で、チョモランマ地区の気候環境の変化が世界の他地域に与える影響についての研究には重要な意義がある。

 第2回青蔵高原科学調査チーム隊長で、チョモランマ地区科学調査総指揮の姚檀棟院士(アカデミー会員)は、「2023年の調査は地球温暖化の影響下におけるチョモランマ超高標高環境の変化、チョモランマの環境変化と西風・季節風の相互作用、チョモランマ地区の環境がアジアの給水塔の変化に与える影響など、重要な科学的問題に焦点を当てた研究を行う」と説明した。

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