2023年06月01日-06月02日
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厚さはコピー用紙の4分の1! 超薄型フレキシブルガラスがスマホに応用

2023年06月02日

 中国北京市で5月30日に行われた中関村フォーラム2023で、紙よりも薄い「30マイクロメートルフレキシブルガラス」が重要成果として発表された。厚さがコピー用紙の4分の1しかないガラスは、近い将来、折り畳み式携帯電話に応用され、人々の暮らしに普及するとみられている。北京日報が伝えた。

 現在の生活で最もよく使われるフレキシブル表示技術は、折り畳み式携帯電話だ。中国建材集団凱盛科技の張少波副総経理によると、早期の折り畳み式スマートフォンは良好な耐屈曲性を実現するため、高性能のプラスチックを使用していたが、光学性能が悪く、表面の硬度が低く、長時間の使用で損傷が発生するという欠点があった。

 ガラスはこれらの面で良好な性能を持つが、硬さや脆さ、壊れやすさという特徴に研究者は悩まされ続けてきた。中国工程院院士(アカデミー会員)で、中国建材集団チーフエンジニアの彭寿氏がチームを率いて、超薄型フレキシブルガラスの重要技術に焦点を合わせた研究開発を行い、ガラスを紙よりも薄くし、厚さ30~70マイクロメートルの超薄型フレキシブルガラスの研究開発に成功した。

 最も薄い30マイクロメートルの製品は、厚さがわずかコピー用紙の4分の1しかなく、曲げ半径が0.5ミリになる。張氏は「折り畳み式スマホに使用すればぴったり閉じることができる。これは大きな強みとなる。ディスプレイが薄いほど、スマホ全体のデザインも薄く軽量になる。同製品の折り畳み耐用テストはすでに100万回を超えている。業界内の合格基準はわずか20万回に過ぎず、完全に日常の使用の需要を満たせる」と述べた。

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