中国でこのほど、調査報告「都市スマートコネクテッドカー産業発展総合評価指数とベストプラクティス(2022年)」が発表された。報告によると、従来の自動車産業基盤が弱い都市が今後、スマートコネクテッドカー産業の発展によって「追い越し」を実現し、新たな優位性を獲得する可能性がある。中国新聞網が伝えた。
同報告は国家スマートコネクテッドカーイノベーションセンター、中国汽車工程学会、中国スマートコネクテッドカー産業イノベーション連盟が業界と共同で発表した。自動車の年間生産台数が上位の都市は、広州市、上海市、長春市、重慶市、柳州市、武漢市、北京市の順だったが、都市のスマートコネクテッドカー発展評価では、北京市、上海市、広州市、深圳市、長沙市、重慶市、蘇州市の順となった。
報告によると、都市のスマートコネクテッドカーの発展状況と既存の自動車産業基盤の関連性は明らかではなく、都市の今後のスマートコネクテッドカー発展において、自動車産業基盤は決定的な要素ではなくなっている。その理由は、スマートコネクテッドカーが単なる機械電気製品や輸送機関ではなく、情報通信や交通、エネルギーなどが深く融合した新たな製品、モデル、業態となっていることにある。そのため、一部の自動車産業基盤の弱い都市も、スマートコネクテッドカー産業の発展において「車線変更による追い越し」を実現し、新たな優位性を形成する可能性がある。
報告はまた「現在の中国のスマートコネクテッドカー産業は、テスト・検証段階からマルチシーンでのモデル応用という新たな段階に移りつつあり、産業発展の加速、大規模拡大と商用化の推進、今後の自動車産業発展を決める重要な時期を迎えている」と指摘した。